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効果的な会社説明会スライドの作成法(デザイン編)

今回は、会場とオンライン両方で成功する会社説明会スライド作成(デザイン編)の秘訣を解説。効果的なプレゼンテーションのためのガイドです。

目 次
1. はじめに
2. 効果的なスライドデザインの原則
3. 対面説明会用スライドの特徴
4. オンライン説明会用スライドの工夫
5. まとめ

1. はじめに
企業の会社説明会は、未来の社員となるかもしれない学生や求職者に、その企業の文化や価値観、そしてビジョンを伝える貴重な機会です。特に新卒採用においては、第一印象が大きな影響を及ぼすため、説明会の質は極めて重要になります。このため、プレゼンテーション資料の一つ一つ、特にスライドの作成には細心の注意を払う必要があります。

しかし、会場で行う説明会とオンラインで行う説明会では、参加者の受ける印象や情報の伝わり方に違いがあります。そのため、それぞれの形式に適したスライドの作成方法を知ることが、効果的な会社説明会を実施する上で欠かせません。

このブログでは、会場とオンラインの両方の説明会で使用するスライドを効果的に作成するためのポイントを、具体的な例とともに紹介します。読み進めることで、参加者の記憶に残る、魅力的なプレゼンテーションを実現するためのヒントを得ることができれば幸いです。

2. 効果的なスライドデザインの原則
プレゼンテーションのスライドは、話す内容を視覚的に補助する重要なツールです。明確で、理解しやすく、かつ視覚的に魅力的なスライドを作成することで、聴衆の注目を集め、メッセージをより効果的に伝えることができます。この項では、効果的なスライドデザインを実現するための基本原則を紹介します。

色の選択
色は、スライドの見た目に大きく影響します。背景色と文字色のコントラストは十分に高くすることで、読みやすさを保証します。また、企業のブランドカラーを使用することで、統一感のある印象を与えることができます。ただし、色数は多くても3~4色に抑えるのがよく見せるポイントです。

フォントの使い方
フォント(書体)は、スライドの読みやすさに直接影響します。サンセリフ体(ゴシック体に代表される装飾がつかないの書体)フォントは画面での読みやすさが高いため、プレゼンテーションには適しています。フォントサイズは、最も遠い聴衆でも読めるように、十分に大きくすることが重要です。一般的には、本文は最低でも20ポイント、見出しはそれよりも大きくするのが一般的です。

画像の活用
画像は、言葉だけでは伝えきれない情報や感情を表現するのに役立ちます。関連性のある高品質な画像を選び、メッセージを補強するように使用します。画像はスライドの中心的な要素となることが多いので、慎重に選んでください(画像では、著作権フリー素材を使用するケースが多いですが、その場合は、画像の肖像権や使用権などを確かめてから使用の有無をご判断ください)。

情報の整理
スライド上の情報は、簡潔に整理することが求められます。一つのスライドに詰め込む情報は少なめにし、キーポイントだけを伝えるように心がけましょう。リストや図表を用いることで、情報を視覚的に整理し、理解しやすくすることが可能です。

スライドデザインは、聴衆の理解を深め、記憶に残るプレゼンテーションを実現するツールです。これらの基本原則を念頭に置きながら、次項では、会場説明会用スライドの特徴について具体的に解説していきます。

3. 会場説明会用スライドの特徴
会場での会社説明会では、プロジェクターを用いてスライドを大画面に映し出します。この状況でのプレゼンテーションでは、聴衆がスライドの内容を容易に理解できるよう、特定の配慮が必要です。以下に、対面説明会でのスライド作成時に考慮すべきポイントを紹介します。

視認性の向上
大きな画面で表示されるスライドは、場内の後方にいる人にもはっきりと見える必要があります。そのためには、フォントサイズを大きめに設定し、太字や色のコントラストを効果的に使用して、読みやすさを確保します。また、一つのスライドに含める情報量を控えめにし、ポイントをシンプルにまとめることが重要です。

相互作用を促すデザイン
会場での説明会では、プレゼンターと聴衆の間での相互作用が可能です。質問を促したり、話の途中で意見を求めるスライドを挿入することで、聴衆の関心を引きつけ、より積極的な参加を促すことができます。また、事例やストーリーを取り入れることで、内容の理解を深め、記憶に残りやすくします。

効果的なビジュアルの使用
画像や図表は、言葉だけの説明よりもはるかに多くの情報を短時間で伝えることができます。特に、企業の文化や成果を示す写真、グラフやチャートは、聴衆の興味を引き、メッセージの理解を助けます。しかし、視覚的な要素は過剰にならないようにし、常に内容の補強に役立つよう心がけましょう。

資料の配布によるフォローアップ
さらに、説明会場の参加者には、プレゼンターの話す内容を要約した文章をスライドに挿入した資料を別途作成して配布することが推奨されます。これにより、参加者はプレゼンテーションの内容を家に持ち帰り、自分のペースで復習することができます。この配慮は、聴衆に対するサポートを強化し、情報の理解と記憶を促進する効果があります。

会場説明会では、スライドはプレゼンテーションの成功を左右する重要な要素です。効果的なスライドは、聴衆とのコミュニケーションを促進し、企業のメッセージを強力に伝えることができます。

4. オンライン説明会用スライドの工夫
オンラインでの会社説明会では、Zoomや他のビデオ会議ツールを使用して情報を共有します。この形式では、会場とは異なる課題に直面しますが、効果的なスライドデザインによってこれらを克服することが可能です。以下では、オンライン説明会に適したスライドの作成ポイントを紹介します。

画面共有時の注意点
オンライン会議の画面共有機能を使用する際は、参加者の画面サイズや解像度が異なることを考慮する必要があります。そのため、スライドはできるだけシンプルに保ち、情報を簡潔にまとめます。また、小さな文字や細かいディテールは避け、視認性の高いデザインを心掛けましょう。

参加者の注意を引きつけるデザイン
オンラインでは、参加者が容易に注意をそらせてしまうため、スライドに動的な要素を取り入れることで関心を保持します。例えば、アニメーションやポップアップテキストを使用してキーポイントを強調したり、投票やアンケートなどのインタラクティブな活動を取り入れることが効果的です。

インタラクティブな要素の取り入れ
オンラインプラットフォームでは、チャット機能やリアクションボタンを活用して、参加者とのインタラクションを促すことができます。スライドに質問を挿入して、定期的に参加者の意見を求めたり、進行中のフィードバックを受け取ったりすることで、エンゲージメントを高めることが可能です。

オンライン説明会では、参加者とのコミュニケーションがキーとなります。効果的なスライドデザインを通じて、視覚的な魅力とインタラクションを提供することで、記憶に残るプレゼンテーションを実現することができます。次に、このコラムのまとめに移ります。

5. まとめ
このブログでは、会場およびオンライン形式で実施される人材募集を目的としたリクルート用の会社説明会を例にご説明しましたが、お客様を集めての商品発表会や投資家向けの説明会でも基本は同じくです。

良いスライドデザインは、情報を明確に伝え、聴衆の注目を集め、そして最終的には企業のメッセージを強化する力を持っています。

会場説明会では、視認性の高いデザインと相互作用を促す内容が重要であり、オンライン説明会では、画面共有の制約を考慮したシンプルでインタラクティブなスライドが効果的です。どちらの形式においても、色の選択、フォントの使い方、画像の活用、そして情報の整理といった基本的なデザイン原則が重要です。

企業の代表として会社説明会を行う際は、これらのポイントを念頭に置きながら、聴衆に向けて企業のビジョンや価値を効果的に伝えることが求められます。良いスライドは、そのメッセージを強化し、聴衆に長く記憶される印象を与えるでしょう。

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