企業間取引を担う製造業の営業担当者の皆様、新規開拓に苦戦していませんか?見込客との商談を効果的に進め、目標を達成するためには、マーケティングの基礎知識を活用することが重要です。マーケティング戦略を理解することで、営業のアプローチがぐっと効果的になり、結果として売上目標の達成に近づけます。また、自作のチラシなど、簡単に活用できる営業ツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. マーケティング戦略を営業に活かす重要性
製造業においては、「マーケティングはマーケティング部の仕事」「中小企業ではマーケティングの効果は薄い」という意見もよく耳にしますが、営業活動にもマーケティングの視点が求められる場面が増えています。マーケティング戦略は、単なる顧客管理や市場調査ではなく、「誰に、何を、どのように売るのか」を明確にし、継続的に利益を生み出す仕組みをつくる考え方です。
特に新規開拓営業において、営業パーソンがマーケティング戦略を理解していると、次のようなメリットがあります。
営業活動の再現性が向上
売れた要因・売れなかった要因を明確にすることで、次に繋がる戦略が立てやすくなります。
ターゲットが明確になる
見込客の特性を理解することで、アプローチ方法を最適化でき、商談につながる確率が高まります。
効率的な営業活動
顧客ニーズを把握し、科学的にアプローチできるため、効率の良い営業が実現します。
2. 営業パーソンが知るべきマーケティング戦略の基礎
マーケティング戦略には数多くの手法がありますが、特に営業パーソンが新規開拓に活かしやすいマーケティング戦略として、以下の3つの考え方を押さえておくことが重要です。
(1)マスマーケティング:幅広く顧客にリーチする
マスマーケティングとは、広範なターゲット層に向けて画一的なメッセージを届ける手法です。例えば、折り込みチラシや展示会の案内などが該当します。製造業の営業においても、新しい製品の知名度を上げたい時や、ブランド認知を高めたい場面で効果を発揮します。マスマーケティングの実施に合わせて、営業活動での在庫調整や商談での訴求ポイントに反映することで、売上アップを図りやすくなります。
(2)ダイレクトマーケティング:双方向でのやり取りを重視
ダイレクトマーケティングでは、特定の顧客層に対して、個別にアプローチをかけます。見込客との商談時に活用できる代表的な手法で、DM(ダイレクトメール)やフォローコール、オンラインでの商談誘導などが含まれます。営業パーソンがこの手法を理解しておくと、商談において顧客の興味・関心の高いポイントを把握し、精度の高いクロージングが可能となります。
(3)インバウンドマーケティング:顧客からのアプローチを引き出す
インバウンドマーケティングは、自社や製品の情報を見込客が自ら発見する形でアプローチする手法です。ウェブサイトに製品の詳細情報やお客様の導入事例を掲載することで、見込客が「興味を持って問い合わせをする」という流れを引き出します。この手法では、見込客が自発的に行動を起こしているため、ニーズが明確で商談成立の可能性が高まります。営業パーソンとしては、事前に公開されているコンテンツを把握しておき、見込客に対して適切なフォローを行うことが求められます。
3. マーケティング戦略を営業ツールに活かす!自作チラシで新規開拓を加速
マーケティングの考え方を活かした「自作チラシ」などの営業ツールは、現場で役立つ実践的なアイテムです。例えば、新製品の紹介や導入事例を載せた簡単なチラシを持参するだけで、商談のきっかけがつくりやすくなります。ここでは、営業パーソンが手軽に活用できる「自作チラシ」のポイントを紹介します。
(1) 自作チラシの作成ステップ
ステップ1:目的を明確にする
チラシの目的を「新製品の告知」「導入事例の紹介」など具体的に決めましょう。目的が明確になることで、伝える内容が簡潔でわかりやすくなります。
ステップ2:ターゲットを設定する
製造業の見込客が関心を持ちそうな内容を考え、ターゲットに合わせた表現を使います。例えば、導入事例のチラシを作成する際には、同業他社での成果や、業界内でよくある課題とその解決策を記載することで、共感を得やすくなります。
ステップ3:視覚的な効果を取り入れる
「製品画像」「導入イメージ図」など、視覚的な要素を取り入れましょう。視覚情報は文章よりも理解しやすく、インパクトを与えやすい点が魅力です。
(2) チラシの内容構成のポイント
キャッチコピー
例えば「この製品で〇〇の問題を解決!」のような、顧客の関心を引くフレーズを活用しましょう。
製品・サービスの特徴
端的に特徴を述べ、メリットがわかりやすいようにします。
導入事例や実績
導入実績や実例を示すことで、信頼性が高まります。
問い合わせ先やQRコード
顧客がすぐにアクセスできるように、QRコードや営業担当の連絡先を記載します。
4. 営業とマーケティングの連携で成果を最大化する
マーケティングの基本知識を活かして、営業とマーケティングの連携を強化することが、新規開拓営業を成功させるために不可欠です。特に次の点を意識することで、マーケティング部門が収集したリード(見込客)を効果的に活用できるようになります。
情報共有を徹底する
マーケティング部門から提供されるリード情報の共有を密に行い、営業側でも戦略に基づいた接触を行うことで、スムーズな商談成立が期待できます。
顧客からのフィードバックをマーケティングに還元する
商談時の顧客の反応や意見をマーケティング部門に伝えることで、今後のマーケティング戦略の改善につながり、効果的なリード獲得を支援します。
5. まとめ:マーケティング知識を取り入れて新規開拓営業を成功へ
営業活動にマーケティング視点を加えることで、営業パーソンがより戦略的に行動でき、結果として新規開拓営業の成功率を高めることが可能です。また、営業現場で活用できる「自作チラシ」などのツールを作成することで、見込客に対するアプローチがスムーズになります。ぜひ、マーケティング基礎知識を身につけて新たな営業スタイルを取り入れ、商談の効率アップを目指しましょう。